
前置詞の後ろに来るのは名詞か動名詞が基本!
前置詞 (Prepositions)
前置詞は英語における品詞の一つです。前置詞はそれ自体だけでは完全な意味を表さないため、通常は単独で使うことができません。前置詞は名詞や動詞のように強い意味を持つ語というより、語と語の関係を示す役割を持っています。こうした語は、一般に機能語と呼ばれます。
これが名詞や動詞のような内容語と異なるところです。内容語は、それだけでも意味を直接イメージしやすいことが多いです。
たとえば、よく使われる前置詞の一つに in があります。in はそれだけでは通常、完全な意味を表しません。これに対して apple のような内容語は、それだけで完全な文にはならなくても、少なくとも「りんご」というものを指しています。
一方で in は単体では何も意味を示すことができません。前置詞は、ほかの語と一緒に使われてはじめて意味を持ちます。
an apple on the table という語句を見てみましょう。この中で前置詞 on は apple と table の関係を示しています。より具体的には「そのリンゴがテーブルの上にあること」を表しています。
以下は、よく使われる前置詞の例です。
- in
- on
- at
- under
- above
- through
- beyond
- across
- during
前置詞の後ろに続く品詞
前置詞の後ろに置ける語は、文法的にある程度決まっています。基本的に、前置詞の後ろには名詞または名詞のように働く語句が来ます。
| 種類 | 例 | 説明 |
|---|---|---|
| 名詞 | on the chair | 前置詞の後ろには名詞を置くことができます。 |
| 名詞句 | about the final exam schedule | 前置詞の後ろには、単独の名詞だけでなく名詞句を置くこともできます。 |
| 動名詞 | in learning | 動名詞は -ing形で名詞として働く語 なので、前置詞の後ろに置くことができます。 |
| 動名詞句 | by studying every day | 動名詞句は動名詞で始まる、名詞のように働くまとまりです。そのため、前置詞の後ろに置くことができます。 |
動名詞 (gerund) とは、動詞の-ing形で名詞として働くもののことです。たとえば Eating makes me happy. では eating は動詞ではなく、名詞として使われている動名詞です。
また、動名詞句は「動名詞を中心とした名詞のかたまり」です。普通、動名詞から始まる句であれば動名詞句になります。これも全体として名詞のように働く表現です。このように、前置詞の後ろには基本的に名詞または名詞相当語句が続きます。言い換えると、主に名詞か動名詞が続きます。
では、実際の例文を見てみましょう。
前置詞 (Preposition) +名詞 (Noun)
She sat on the chair.
- 前置詞 (Preposition): on
- 名詞 (Noun): the chair
この文では、前置詞 on の後ろに the chair という名詞が続いています。この名詞は、動作に関係する場所を示しています。
前置詞の後ろに名詞 (noun) が来る最も基本的なパターンの一つです。
前置詞 (Preposition) +名詞句 (Noun Phrase)
We talked about the final exam schedule.
- 前置詞 (Preposition): about
- 名詞句 (Noun Phrase): the final exam schedule
この文では前置詞 about の後ろに the final exam schedule という名詞句が続いています。中心となる名詞は schedule で final exam がその内容を詳しく説明しています。ここでは複数の語が続いていても、全体としては名詞句として働いていることが分かります。
このように、前置詞の後ろには単独の名詞だけでなく、名詞を中心とした名詞句 (noun phrase)が来ることもあります。
前置詞 (Preposition) +動名詞 (Gerund)
She is interested in learning.
- 前置詞 (Preposition): in
- 動名詞 (Gerund): learning
この文では、前置詞 in の後ろに learning が続いています。learning は動詞の -ing形 ですがここでは動詞ではなく名詞として働いています。そのため前置詞の後ろに置くことができます。
前置詞 (Preposition) + 動名詞句 (Gerund Phrase)
He improved by studying every day.
- 前置詞 (Preposition): by
- 動名詞句 (Gerund Phrase): studying every day
この文では前置詞 by の後ろに studying every day という動名詞句が続いています。
中心になっているのは studying で every day が加わることで、その内容がさらに具体的になっています。複数の語からできていますが、全体としては名詞のように働くため前置詞の後ろに置くことができます。
では、もう一つ見てみましょう。
She left without saying goodbye.
- 前置詞 (Preposition): without
- 動名詞句 (Gerund Phrase): saying goodbye
この文では前置詞 without の後ろに saying goodbye という動名詞句が続いています。この句は、動名詞 saying で始まっているため、全体として動名詞句と考えることができます。そして、動名詞句は名詞のように働くため、前置詞の後ろに置くことができます。
前置詞句は転換語 (つなぎ表現) のように働くことがある
前置詞句は、転換語(つなぎ表現)のような働きをすることがあります。では、前置詞句の細かい構造を見る前に、まずは前置詞句がどのように文と文をつなぐのかを確認してみましょう。
Recently, there have been many game-changing inventions. For example, the iPhone has completely changed the way people communicate.
この部分では、for example という前置詞句が、つなぎ表現のように使われています。「これから具体例を挙げます」と示すことで、1文目と2文目を自然につないでいるわけです。
ただし、つなぎ表現のように見えても内部の構造は前置詞句のままです。そのため、前置詞+名詞(または名詞相当語句) という形になっています。
この場合は、
- 前置詞: for
- 名詞: example
という構造です。
では、もう一つ見てみましょう。
Since 1991, I have lived in the United States.
この文では、前置詞 since の後ろに 1991 という名詞が続いており文法的に正しい前置詞句になっています。この前置詞句は時間の起点を表しています。「話し手がアメリカに住み始めた時点」を示しています。
このように前置詞句は単に名詞を伴うだけでなく文全体に対して
- 具体例を示す
- 時間の起点を示す
- 文脈を補足する
といった役割を果たすこともあります。
前置詞句をつなぎ表現のように使うときの重要ルール
前置詞句をつなぎ表現のように使うときは、いくつか意識しておきたいポイントがあります。
ルール
- 前置詞句がつなぎ表現のように働くときは、独立節の前方に置かれることが多い
- 前置詞の後ろには、名詞または名詞相当語句(たとえば動名詞)が必要
- 前置詞句によっては、文中や文末に置けるものもある
つなぎ表現のように使われる前置詞句の多くは文頭に置かれるのが一般的です。もちろん、種類によっては文中や文末にも置けますが、位置に迷ったときは文頭に置くのが最も無難です。
ここで for example の使い方を比べてみましょう。1つ目は文頭、2つ目は主語の後ろ、動詞の前に置かれています。
For example, our group members were able to cooperate despite language barriers.
Our group members, for example, were able to cooperate despite language barriers.
このように for example は文頭にも文中にも置くことができます。2つ目の文では、主語の後ろに挿入される形になっています。
前置詞句によっては、このように複数の位置で自然に使えるものがあります。その場合、文頭と文中のどちらもよく使われる位置です。