
新形式TOEFLで頻出!あらゆる問題で出される分詞構文を分かりやすく徹底解説
分詞構文
この文法を聞くと体中がぞわぞわする人もいると思います。実際、文法書では難しく説明されがちで、それが原因で英語につまずいてしまうこともあります。
でも、安心してください。実際にはそれほど難しくなく、コツを掴めばかなり簡単ですし、ライティングでは表現の幅を広げてくれる便利な文法でもあります。
この記事では、一見すると難しく感じられる分詞構文を、日本語で最も簡単に解説することを目指します。
分詞構文とは名前の通り「分詞」を使って作る文のことです。とはいえ、それだけでは少し分かりにくいですよね。
まずは、「分詞」とは何か、という基本から確認していきましょう。
超シンプルな分詞の説明
文詞は主に2種類に分けられます。
- 現在分詞 (動詞 + ing)
- 過去分詞 (動詞 + ed もしくは 不規則変化)
まず押さえておきたいのは、現在分詞でも過去分詞でも、その形に変わった時点で、もはや「単体の動詞」ではなくなるということです。
受け身や進行形を作る要素になったり、状態を表す形容詞のように働いたりします。
なお、名詞として使われる「動名詞」は別のものです。ここで扱っているのは、形容詞のように働く分詞です。
分詞は単体では動詞として機能しなくなる
これは一見するとシンプルな話ですが、分詞や分詞構文を理解するうえで最も重要なルールです。例を見てみましょう。
× My sister teaching English.
My sister teaches English.
英語の文は、基本的に「主語+動詞」(+必要に応じて目的語や補語)で成り立ちますよね。最初の文を見てください。主語は My sister ですが、肝心の動詞がありません。
teaching は動詞のように見えますが、現在分詞の形になった時点で単体では文の動詞になれないため、この文は文法的に誤りです。これは完全な文ではなく、「英語を教えている姉」という意味の名詞句にすぎません。
一方で、後者には teaches というきちんと活用された動詞があるため、文法的に正しい文になります。「姉が英語を教えている」という意味になります。
この例からも分かるように、teaching は単体では動詞としての機能を失っています。
分詞が動詞になれないことを示す他の例文
もう一組、例文を比べてみましょう。
× My dog sleeping on the floor.
My dog slept on the floor.
最初の文では、sleeping が現在分詞の形になっています。そのため、単体では動詞として機能していません。この文には動詞が存在せず、文として成立していません。「床で寝ている私の犬」という意味の名詞句にすぎません。
二つ目の文では slept がきちんと動詞として使われています。「主語(My dog)+動詞(slept)」というSV構造が成立しています。意味も明確で「私の犬は床で寝た」という完全文になっています。
このように、現在分詞の形に変わった時点で、動詞は単体では文の中心になれません。この感覚をしっかり押さえておきましょう。
「be動詞+分詞」でようやく動詞表現になれる
ここまで見てきたように、分詞は単体では動詞になれません。ただし、be動詞と組み合わせることで、初めて動詞表現として成立します。
詳しい説明は今回は省きますが、基本は以下の2つです。
- be動詞+現在分詞(-ing)…進行形表現
- be動詞+過去分詞…受身表現
My sister is teaching English.
先ほどは teaching 単体では文として成立しませんでした。しかし is を加えることで「is teaching」という動詞表現になります。これで「姉は今、英語を教えている」という意味の完全文になります。
つまり分詞は単独では動詞になれませんが、be動詞という支えがあって初めて動詞として機能します。
では次に、be動詞と過去分詞を組み合わせるパターンを見てみましょう。
× The apple eaten by my dog.
The apple was eaten by my dog.
最初の文には eaten という過去分詞がありますが動詞がなく、文としては成立していません。ここでも eaten は形容詞のように働いており「犬に食べられたリンゴ」という名詞句を作っているだけです。完全文ではありません。
一方、二つ目の文では was eaten という「be動詞+過去分詞」の形になっています。これが受け身の基本形です。
この場合「リンゴが犬に食べられた」という意味になり、主語である The apple が動作を受ける側になっています。きちんと主語+動詞の構造があり、完全文として成立しています。
ここでも同じことが確認できます。過去分詞も単体では動詞になれません。be動詞と組み合わさって初めて、動詞表現として機能するのです。
分詞構文のルール
分詞構文の作り方はかなりシンプルで
「主文+カンマ+分詞句」
これが基本形です。
一つ注意点として「分詞句の中で暗に示されている主語は、主文の主語と同じ」でなければなりません。
ここがずれてしまうと、文法的にも意味的にも不自然な文になってしまいます。いわゆる「ぶら下がり分詞 (dangling participle)」になってしまいます。
分詞構文の組み立て方
主文 + カンマ + 分詞句
分詞句: 分詞から始まる意味のまとまり(フレーズ)のこと。
句: 「主語+動詞」の形になっていない意味のまとまり。
つまり、分詞句は「分詞を先頭にした、主語と動詞を持たないまとまり」ということです。
ここまで理解できれば、分詞構文の土台はほぼ完成です。
TOEFL各セクションで使われる分詞構文
新形式TOEFLでは、分詞構文の理解がかなり重要になっていおり、各セクションで分詞構文を含む文章が目立つようになりました。
難易度の高い文構造なので、文章全体のレベルを引き上げる意図があるのは分かります。回によってはかなり頻繁に登場します。実際に受験する機会があれば意識してみてください。思っている以上に分詞構文が使われていることに気づくはずです。
ReadingやListeningで理解できるだけでは十分とは言えず、WritingやSpeakingでも分詞構文を自然に使えるようになると、高スコアにつながります。
TOEFLは英語力を測る試験なので、高度な構文を自然に使えるとスコアが伸びていきます。
では次に、TOEFLで出てきそうな文を通して分詞構文の理解度を深めていきましょう!
例文を通して分詞構文の理解度UP!
例文1
The revised policy clarified the evaluation criteria, minimizing ambiguity in the review process.
まず The revised policy clarified the evaluation criteria は、主語、動詞、目的語を含む完全文です。その後ろに、カンマを挟んで現在分詞から始まる minimizing ambiguity in the review process が続いています。この形になっているため、これは分詞構文であることが分かります。
では minimizing ambiguity in the review process には明確な主語も動詞もありませんが、暗に示されている主語は何でしょうか。
言い換えると「何がレビュープロセスにおける曖昧さを減らしているのか」ということです。
ここで思い出してください。分詞句で暗に示されている主語は、前の文の主語と同じでなければなりません。
この文では、曖昧さを減らしているのは The revised policy です。
- 主文の主語:The revised policy
- 分詞句で暗に示されている主語:The revised policy
この2つが一致しているため、この文は文法的に正しく成立しています。このように、「分詞句の動作を誰がしているのか」を必ず確認することが、分詞構文を正しく理解するコツです。
文の意味ですが、
改訂された方針は評価基準を明確化して、(改定された方針は)レビュープロセスにおける曖昧さを減らした。
となります。
例文2
The structured feedback improved students’ performance, increasing their awareness of recurring errors.
まずは前の例文と同じように、主語を確認してみましょう。
- 主文の主語:The structured feedback
- 分詞句で暗に示されている主語:The structured feedback
主文では「体系化されたフィードバックが生徒のパフォーマンスを向上させた」という意味になっています。
続く分詞句 increasing their awareness of recurring errors は「(それが)繰り返されるミスへの気づきを高めた」という意味です。
ここで重要なのは、「何が気づきを高めたのか」という点です。その動作をしているのも、やはり The structured feedback です。
- パフォーマンスを向上させたのも
- ミスへの気づきを高めたのも
どちらも The structured feedback です。
主語が一致しているため、この文は分詞構文として文法的に正しく成立しています。分詞構文を読むときは「この動作をしているのは誰か?」を必ず確認するようにしましょう。
では、もし主語がマッチしない場合にはどうなるのでしょうか?以下は意図的にこの関係性を崩した例文です。違和感を覚えた場合には無意識レベルで理解が進んでいます!
どうでしょうか。違和感はありませんか?
この文が誤りである最大の理由は、主文の主語と分詞句で暗に示されている主語が一致していないことです。
- 主文の主語:The structured feedback
- 分詞句で暗に示されている主語:The structured feedback(になるはず)
分詞構文のルールでは、分詞句の動作主は主文の主語と同じでなければなりません。
ところがこの文では、分詞句 asking each student to understand their motivations の動作主が The structured feedback だと解釈されてしまいます。
つまり、直訳すると「体系化されたフィードバックが生徒それぞれに動機を理解するよう尋ねた」という不自然な意味になります。
フィードバックは「尋ねる」主体になれません。実際に尋ねるのは教師や指導者です。
このように主語が一致していない分詞構文は、文法的にも意味的にも不自然になります。これがいわゆる「ぶら下がり分詞(dangling participle)」です。
違和感を覚えられたなら、分詞構文の感覚がかなり鋭くなっています。
例文3
The library will extend its weekend hours, allowing students to prepare for final exams more effectively.
この文では allowing から始まる分詞句が主文の行為の結果や効果を説明しています。
主文の主語は the library です。そして分詞句で暗に示されている主語も the library です。
「図書館が週末の開館時間を延長する」という決定があるからこそ「学生がより効果的に期末試験の準備をできる」という結果が生まれています。