
主語・動詞・目的語・補語を理解すると英語力は伸びる!
4つの文要素のまとめ
まずは簡単に主語、動詞、目的語、そして補語それぞれの役割と機能をまとめてみましょう。
| 要素 | 定義 | 文の中での役割 | 例 |
|---|---|---|---|
| 主語 | 動作を行う人・もの、または説明の対象となる人・もの | 文が「誰・何」について述べているのかを示す | [She] teaches English. |
| 動詞 | 動作、出来事、状態を表す語 | 主語が何をするのか、またはどのような状態にあるのかを示す | She [teaches] English. |
| 目的語 | 動詞の動作を受ける人・もの、またはその影響を受ける人・もの | 他動詞の意味を完成させる | She teaches [students]. |
| 補語 | 主語や目的語の性質・名前・状態などを説明したり特定したりする語句 | 主語または目的語について追加情報を与える | She is [a teacher]. |
このあとの記事内でもさらに詳しく扱いますが「目的語を取る文」と「補語を取る文」の違いが分かるように、下の表で簡単に整理しています。
| 文 | 主語 | 動詞 | 目的語 | 補語 |
|---|---|---|---|---|
| She teaches students. | She | teaches | students | - |
| She is a teacher. | She | is | - | a teacher |
新形式TOEFLと文法知識
新しいTOEFLでは、従来形式以上に文法知識が重要になっています。特にReadingとWritingでは、文構造をしっかり理解しているかどうかで問題の解きやすさが変わってきます。
中でもその傾向が強いのが Writing Section Part 1 です。このパートでは、与えられた語群を並べ替えて、意味の通る完全文を作ることが求められます。
これを正確に解くためには、英語の基本文法を理解しておかなくてはいけません。文法の土台がないままでは、語をどの順番で置けばよいのか判断するのが難しくなります。
文法が分かっていれば勘に頼るのではなく、根拠を持ってロジカルに答えを組み立てられるようになります。
この記事では、その土台となる4つの基本要素、主語、動詞、目的語、補語について扱います。文法問題のほぼすべてに関わる重要な要素であり、新形式TOEFLを解く上でかなり役立ちます。
英語の5文型
英語の文の多くは、次の5つの文型のいずれかに当てはまります。
- SV (Subject-Verb)
- SVC (Subject-Verb-Complement)
- SVO (Subject-Verb-Object)
- SVOO (Subject-Verb-Indirect Object-Direct Object)
- SVOC (Subject-Verb-Object-Complement)
文がこれら5つのどれかに当てはまっていれば、その文は完全文だと考えることができます。
5文型の知識は「何が文で、何が文ではないのか」を判断するうえで欠かせません。ただし、それを正しく理解するためには、前提として 主語、動詞、目的語、補語 をしっかり理解しておく必要があります。
4つの文要素(主語、動詞、目的語、補語)
ではここから、主語、動詞、目的語、補語のそれぞれが、文の中でどんな役割を持っているのかを見ていきましょう。
文法書や教科書のような堅い説明ではなく、できるだけイメージしやすい形で整理していきます。
主語 (Subject)
能動態の文では、主語は次のどちらかを表します。
- 動作をする人、もの
- 文の中で説明される中心の話題
大事なルールとして「主語になれるのは、名詞、名詞句、動名詞、動名詞句だけ」というものがあります。そして、基本的に主語は動詞の前に置かれます。
実際に例文で見ていきましょう。
My teacher called my classmates.
- 主語 (Subject): My teacher
- 動詞 (Verb): called
- 目的語 (Object): my classmates
この文では、my teacher が主語で、動詞は called です。主語は動作をする側なので「呼んでいる」のは my teacher だと分かります。
「クラスメートが呼んでいる」のではなく「先生がクラスメイトを呼んでいる」という意味になります。
この文では、目的語 my classmates が動詞の後ろに置かれているため、文型は SVO だと判断できます。
この文自体はシンプルなので、意味を取り違えることないと思います。しかし、難しい英文になると単語を一つずつ追うだけの読み方では「誰が・何を・どうしているのか」が分からなくなってしまうことがあります。どのような長文でも正確に意味を把握するため、文要素の理解は重要となります。
もう一つ例を見てみましょう。
Joe is my best friend.
- 主語 (Subject): Joe
- 動詞 (Verb): is
- 補語 (Complement): my best friend.
この文では、固有名詞 Joe が主語として使われており、その後ろに動詞 is、さらに補語 my best friend が続いています。
動作のイメージがはっきりしない動詞は多くの場合、主語と補語を結びつける役割を持ちます。こうした動詞は、主語と補語をつなぐという意味で linking verb(連結動詞) と呼ばれます。
実際、be動詞 is には、はっきりとした動作のイメージはありませんよね? その代わりにこの文では Joe と my best friend を結びつける働きをしています。
このことから、この文は SVC の構造になっていると分かります。
SVC の文では、主語は動作をする存在ではなく、主語は補語によって説明される対象になります。
動詞 (Verb)
4つの文要素の中で、動詞はおそらく最もイメージしやすい要素でしょう。基本的には、
- 主語が行う動作
を表します。
ただし、すべての動詞がはっきりした動作を表すわけではなく、たとえば seem や be のような動詞は、具体的な動作をイメージするのが難しいです。こうした動詞の主な役割は、主語と補語を結びつけることです。そのため、これらはまとめて linking verbs(連結動詞) と呼ばれます。
文を読むときには、中心となる動詞を見つけることがとても重要です。特に、長い文では骨組みが見えにくくなることがあり、そういった文の意味を正しく理解するには動詞を見つけることがポイントです。
前にも触れた通り、基本的には中心となる動詞の前に主語が置かれます。この関係を意識すると、文の核となる構造を見つけやすくなります。
では一つ例を見てみましょう。
An article about the benefits of daily exercise encourages me to walk at least 30 minutes a day.
この文の中心となる動詞は encourages です。まず動詞を見つけることができれば、その前にある部分が主語だと判断しやすくなります。
この文は少し長いですが An article about the benefits of daily exercise
全体が主語です。更に、主語の中でもメインになるのが an article です。an article 以外が無くても名詞として機能しますが、 an article が無いとそもそも意味が伝わらなくなります。
このような文では、まず主語の中心と動詞を押さえると意味が取りやすくなります。主語にくっついている追加情報は、いったん脇に置いて読むと文の骨組みが見えやすくなります。
次の2文を比べてみましょう。
- An article encourages me to walk at least 30 minutes a day.
- An article about the benefits of daily exercise encourages me to walk at least 30 minutes a day.
前者のほうがシンプルなので、意味を取りやすいですよね?
一方、後者は主語に説明が加わっているため少し長く見えますが、文のメインの意味は変わっていません。
このように、主語の中心と動詞を先に見つけることを意識すると、複雑な英文でも理解しやすくなります。
他の例も見てみましょう。
My father gave me his wallet.
この文は SVOO の文型です。動詞の後ろに目的語が2つ続く形になっていますよね?このように目的語が2つ連続して置けるのが SVOOの文型です。
この文型については別の記事で詳しく見ていきますが、ここではまず、動詞を見つけることに注目しましょう。この文の動詞は gave です。
動詞が分かれば、その前にある部分が主語だと判断しやすくなります。この文では my father が主語です。
この文は「父が」「私に」「財布を与えた」という構造になっていることが分かります。
目的語 (Object)
主語が「動作をする側」だとすれば、目的語はその動詞の影響を受ける人やものを表します。ただし、受動態では主語と目的語の関係が入れ替わります。
目的語は、動作の影響を受ける対象でなければならないため、名詞、名詞句、動名詞、動名詞句 だけが目的語になることができます。
では、例文を見てみましょう。
I kicked the ball.
この文では the ball が目的語です。kicked という動詞の影響を受けているのが the ball であることが分かります。そして、ボールを蹴っている主体は、もちろん主語である I です。
- I → 動作をする側
- the ball → その動作の影響を受ける側
という関係です。
このように考えると、目的語の役割が感覚的に掴みやすくなるはずです。
補語 (Complement)
主語、動詞、目的語は比較的なじみがある一方で、補語は少し分かりにくいと感じる人が多い要素です。
補語も目的語も名詞で表されることがあり、見た目が似ているため違いが曖昧になりやすです。ただし、見た目が似ていても文の中での役割は全く違います。
補語は、主語の状態、性質、名前、立場などを説明する語だと考えると分かりやすいです。
そのため、文構造次第で補語には名詞が来ることもあれば形容詞が来ることもあります。
補語と目的語の見分け方
補語と目的語を見分ける効果的な方法の一つは、その前にある動詞に注目することです。
多くの場合、はっきりとした動作や、頭の中で具体的にイメージできる動詞の後ろには目的語が続きます。
一方で、具体的な動作を思い浮かべにくい動詞の後ろには、ほとんどの場合に補語が続きます。
たとえば、be は補語を取る代表的な linking verb(連結動詞) で、SVC の文型を作ります。
She is my mother.
この文の is に何かはっきりした動作のイメージはありますか。もちろんありませんよね。
この動詞は動作を表しているのではなく、主語と、それを説明する語を結びつけているだけです。my mother は目的語ではなく、主語 She を説明する補語だと分かります。
また、人の状態や様子を表す動詞の後ろにも補語が続くことがよくあります。代表例が seem です。
be と比べると一見すると普通の動詞のようにも見えます。
しかし seem もやはり具体的で目に見える動作を表しているわけではありません。はっきりした動作が思い浮かばない以上、seem の後ろに来るのは目的語ではなく、補語だと考えられます。
- イメージできる動きを表す他動詞 → 目的語を取る
- イメージしにくい動詞 → 補語を取る
この違いを意識すると、目的語と補語はかなり見分けやすくなります。
補語を含む例文
My father is my teacher.
- 主語(Subject): My father
- 動詞(Verb): is
- 補語(Complement): my teacher
この文は SVC の構造になっています。my father が主語で is が連結動詞、my teacher が補語です。
この文では、補語 my teacher が「父がどんな存在なのか」を説明しています。父が何か動作をしているのではなく、父の立場や属性を表しています。
Joe is sad.
- 主語(Subject): Joe
- 動詞(Verb): is
- 補語(Complement): sad
この文もSVC の文型例です。今回は補語 sad が名詞ではなく形容詞になっています。
主語 Joe と補語 sad は、動詞 is によって結びつけられています。
SVC の文型は「主語が誰なのか」を説明するだけでなく、主語がどんな状態にあるのかを表すときにも使えます。身分や立場だけでなく、感情や精神状態を表すこともできます。
I feel sick.
- 主語(Subject): I
- 動詞(Verb): feel
- 補語(Complement): sick
feel という動詞に具体的な動作のイメージはあまりありませんよね。
このように、はっきりした動きを思い浮かべにくい動詞の後ろには、ほとんどの場合に目的語ではなく補語が続きます。
実際、後ろに続く sick は目的語ではなく、主語 I の状態を説明する補語として機能しています。