新形式TOEFL (2026) スピーキングに向けて効率的な勉強を!

By Last Updated: 3月 3, 2026Categories: BlogTags: , , ,

新旧TOEFL スピーキングセクションの違い

2026年から始まる新形式TOEFLでは全ての技能でテスト内容が変更されます。これ以前にもマイナーチェンジはありましたが、今回の変更は今までで一番大きなものとなります。特に変更点が多いのがスピーキングセクションです。

他のセクションでは変更後も従来TOEFL形式の問題が多少はありますが、新しいスピーキングセクションでは全問題が一新されます!

そのため、今までのスピーキング対策では対応できなくなり新たな対策、勉強方法を取り入れなければいけません。なお新形式のスピーキングセクションは2パートに分かれます。

  • Part 1: Listen and Repeat (7 questions)
  • Part 2: Take an Interview (4 questions)

合計11問を8分間でこなす必要があります。従来のように講義を聞いたり、会話を聞いて内容をまとめるタイプの問題は完全に消え去りました。代わりに、より短い形式の問題を準備時間ゼロで解いていくことになります。

実際にどのように対策をしていくかを見る前に、簡単に新旧スピーキングセクションの違いをまとめてみましょう。

全体構成従来のTOEFL Speaking新形式TOEFL Speaking(2026)
設問数4問11問(7問+4問)
準備時間準備時間ありの比較的長い発話準備時間なしの即時応答
求められるスキルリーディング+リスニング+スピーキングリスニング+スピーキング

**重要**スピーキングセクション対策は最後に

スピーキング対策に入る前に、ひとつ強く伝えておきたいことがあります。

もし、これまでTOEFL対策を本格的に行ったことがないのであれば4技能を同時並行で伸ばそうとするのではなく、次の順番で学習することを強くおすすめします。

  • リーディングセクション
  • リスニングセクション/ ライティングセクション
  • スピーキングセクション

これは感覚や経験則ではなく、「語彙の種類」と「語彙の増え方」に基づいた戦略です。語彙には大きく分けて2種類あります。

  • 受容語彙(Receptive vocabulary): 読んだり聞いたりして理解できる単語
  • 産出語彙(Productive vocabulary): 話したり書いたりする際に実際に使える単語

読むときや聞くときには理解できるのに、いざ話そうとすると使うのが不安な単語、ありますよね。これは英語だけでなく、日本語でも同じです。この2種類の語彙の違いを意識すると、学習の順番が見えてきます。

  • リーディングやリスニングを通して、まずは受容語彙を大量に増やす。
  • その後、ライティングで少しずつ産出語彙へと転換していく。
  • 最後にスピーキングで実戦的に使える語彙へと定着させる。

この流れが最も効率的です。

スピーキングセクションでは、日常的なカジュアルな語彙だけでは不十分です。ある程度フォーマルで抽象度の高い語彙を自然に使えることが求められます。

簡単な単語だけで話していると、スコアは早い段階で伸び悩みます。

スピーキングで高得点を取るためには、産出語彙を意識的に増やすことが不可欠です。その土台を作るためにも、学習の順番は非常に重要なのです。

受容語彙の一部が産出語彙になる

一つ重要な事実として、単語はいきなり産出語彙として覚えられるのではなく、まず受容語彙になり、その後練習を通して使える単語に変化します。イメージとして下の図が分かりやすいと思います。

つま受容語彙からスピーキングセクションの練習をしてしまうと、そもそも受容語彙が十分でないため効果的に産出語彙を増やすことが出来ません。時間が無尽蔵にあればそういったゴリ押し勉強方法も手ですが、特に時間が限られているのであればまずは読解、聴解で理解できる単語を増やした方が効率的です。

スピーキングの練習を始める最適なタイミング

もし90点(Band scoreで4.5 – 5)以上を狙うのであれば以下のスコアをリーディングとライティングセクションで安定して取れるようになってから本格的にスポーキング対策を進めることをオススメします。

  • Reading 25 (Band score 5)
  • Writing 23 (Band score 4.5)

上記のスコアが安定して取れるようになれば十分な需要語彙があると言えるでしょう。次の段階としては培った単語を使える単語に切り替えていく作業です。

スピーキングセクションの練習をする際には出来るだけ今まで使ったことがない単語、不慣れな単語を積極的に盛り込んでいくことが重要です。既に使える単語ばかりを使っても効率的でないことを頭の隅に置いてトレーニングをすることが大切です。

では、実際にPart 1とPart 2の対策方法を見ていきましょう!

Part 1: Listen and Repeat

このパートでは受験者は短いアナウンスメントを聞いた後で、全く同じ内容表現の発話をすることが求められます。言い換えればオウム返しです。

全体で7問ありますが、徐々に文が長く、複雑になっていきます。

正直なところ、新形式TOEFLパート1は実際のスピーキング能力を測っているかどうかは疑問が残るところです…

「言われたことをそのまま返す」というのは日常的にすることは稀で、話す能力というよりかは記憶力に近いものが試されています。また、それが理由で今までとは異なる対策が必要です。

対策として、ただひたすらパート1の問題を繰り返しても効率が悪く、リテンション能力に焦点を置いて鍛えていく必要があります。その意味でディクテーションシャドーイングが効率的なトレーニング方法となります。

これらは通訳者の養成コースなどでも取り入れられるほど効果が確立されたトレーニング方法で、スピーキングセクションで必須のリテンション能力と流暢さを効率的に伸ばすことができます。

ディクテーション

Image of dictation training.

ディクテーションは、聞き取った音声をそのまま書き起こすトレーニング方法です。書き起こしをするためには情報を覚えておくための記憶力と、正確に聞き取るリスニング能力が必須ですがディクテーションではその両方を効率的に伸ばすことができます。

もっと負荷を掛けたいのであれば、聞いた単語をすぐに書き起こすのではなく文を全て聞いた後に書き始めるのも手です。より高いリテンション能力が求められます。

では一度ディクテーションをしてみましょう。聞こえた単語をどんどん書いていきます。理想は一回のリスニングで全ての単語を書き起こすことです。

シャドーイング

Image of shadowing training.

ディクテーションは書き起こすトレーニングですが、シャドーイングは聞いたものをそのまま発話していくトレーニングです。リテンション能力は不要ですがスピーキングセクションで求められる流暢さ、正確な発音、表現力が身に付きます。一つ注意点として、シャドーイングを行なう際にはただ真似するだけでなく、意味もしっかりと理解しながら練習することが重要です。

シャドーイングの利点の一つが、自分で発音するのが苦手な表現に気付けることです。シャドーイングで躓く単語や表現は実際のスピーキング時にも言えない可能性が高いです。

そういった表現に気付いて練習することで効果的に自分の弱点を潰していくことができます。

Listen and Repeatで求められるメモの取り方

Listen and Repeatで高スコアを取るための重要なポイントの一つが、ノートテイキングです。

ただし注意すべきなのは、Listen and Repeatで求められるメモと、通常のリスニングセクションで使うメモは全く異なるという点です。

リスニングセクションでは、あとから見返して内容や流れが分かれば十分です。一方、Listen and Repeatでは、聞こえた内容を一字一句正確に再現することが求められます。

そのため、リスニングでは要点のみのメモで問題ありませんが、Listen and Repeatでは基本的に全ての語をメモに落とす必要があります。

Listen and Repeatのメモ具体例

Listen and Repeatでは、メモの取り方も重要になります。

もちろん、全ての単語をメモできれば理想的です。しかし、音声を聞きながら一語一句書き取るのは、現実的にはかなり難しいです。メモに意識を向けすぎると音声が聞き取れなくなり、逆にリスニングに集中するとメモが追いつかなくなってしまいます。

そこでおすすめなのが、「絵や略語を使ってメモを取る」というテクニックです。特に文字数の多い単語では、積極的に活用したいです。

以下の文をメモするとしたら、どのように書きますか?

Please double-check your name tag information before entering the room.

基本的に、4文字以上の単語は省略してメモすると楽になります。長い単語であっても、最初の4文字が分かっていれば見返したときに無理なく思い出せるはずです。

また、アドリブでも構わないので、double-check や before などを絵で表せるよう対応力を身につけておくことも大切です。例えば、before を矢印のような記号でメモしておけば、数秒前に聞いた内容なので再現するのはそれほど難しくありません。

このように、オウム返しが求められる Listen and Repeat のメモと、内容を後から思い出すためのメモは目的が異なります。この点は意識しておきましょう。

Part 2: Take an Interview (4 questions)

パート2は従来のスピーキング問題よりも実践的な内容に変更されました。タスクの名前からも分かる通り「インタビューを受ける」という体でのスピーキング問題です。

簡単な質問から始まり徐々に難易度が上がる問いが4つ出題されます。それぞれの質問に対しては45秒間の解答時間が与えられますが準備時間はゼロです。

一見すると難しく感じられますが、実際のインタビューのテーマはある程度パターンで決まっているためある程度練習を繰り返すことで対応しやすくなります。どちらかと言えば試験当日のアドリブというよりかは、普段からどれだけ考えているかが問われます。

TOEFLは語学力を試す試験である以上、内容がある程度問いに沿っていれば内容面で大きく評価されることはありません。評価に直結するのは表現力と流暢さです。そのため「シンプルな内容を高度な表現を使って話す」ことが高得点のキーとなります。特に以下は重要な評価点となるので意識して練習しましょう。

  • フォーマルな表現
  • 多様な語彙と文法表現
  • 制限時間まで話しきること
  • 内容が問いに沿っていること
  • 流暢さ

では実際にPart 2の問題に挑戦してみましょう。

準備時間がないことからも推測できる通り、Part 2のインタビューでは深い答えは求められていません。シンプルな内容を多様な表現を使って話すことが高得点のコツです。準備時間なしで深い内容を求めてくるほどETSも鬼ではないです。

常に具体的な内容を話すようにする

突然ですが質問です。「具体的な内容」と「抽象的な内容」だとどちらの方が話しやすいでしょうか。

言うまでもなく、ほとんどの人は前者の方が話しやすいと感じます。例えば、将来の夢というテーマについてインタビューで問われたとしましょう。「自分自身の将来の夢について教えてください」と「夢を持つことにはどのようなメリットがありますか」の2つの質問をされるとして、自分の夢を語る方が圧倒的に楽だと思います。これは自分の夢、という以前に考えたことがあったり、ある程度具体的な内容であることが簡単に感じられる理由です。

一方で「夢を持つことにはどのようなメリットがありますか」という問いは抽象的な質問であり、内容の一般化、根拠などと共に話す必要があります。抽象的な質問は大小あれど、似たような理由で話すことが難しくなる傾向があります。

そこで一つアドバイスですが、TOEFL Speaking section part 2では具体的な話しができる方向に持っていくことが重要です。よくある流れが「自分の主張」=>「主張の理由」=>「その根拠(自分の経験)」です。

主張とその理由は頑張って話す必要がありますが、それ以降は自分の経験に持っていけるため比較的話しやすいはずです。これを全て抽象的な話しで終えようとすると途端に難易度が跳ね上がります。

では、実際に「夢を持つことのメリット」という質問に対してどのように自分の経験の話しに入っていくかを見てみましょう。

Sample Response

Having a future dream gives people clear direction and motivation. When you have a goal, it becomes easier to make daily decisions and stay focused. For example, when I decided that I wanted to study abroad, I became more serious about improving my English. Even when studying felt difficult, that dream helped me stay motivated. A future dream doesn’t guarantee success, but it gives purpose to your efforts and helps you move forward with confidence.

自分の立場(学生、社会人など)を変える

テクニックと言うには変かもしれませんが、自分の社会的な立場を変える、というのもTOEFL Speakingにおいては有効です。例えば、これが英検やIELTSといった対面形式の面接であれば身分を偽るのは後ろめたさがあるかもしません。しかし、TOEFLは録音なので立場を変えて話しても構いません。

特に、一部の質問は大学生になっている、あるいは経験しているかどうかで答えやすさが変わるものもあります。例えば「Liberal Artsのメリット」について聞かれたとしましょう。Liberal Artsは大学が主に取り入れているシステムなので、中学生や高校生の立場では意見が出しづらいことは間違いありません。

そこで、自分があたかも今大学生、もしくは既に大学を卒業した立場で話せるとどうでしょう。あとは適当に「Liberal Artsで学んだことでコミュニケーション能力や視野を広げることができた」のようなことを説明として出せれば明確な根拠となります。しかし、これを高校生の立場から話そうとすると全てが抽象的な内容になり難易度がグッと上がってしまいます。

以下はスピーキングセクションパート2で聞かれそうな質問に対するサンプルの回答です。

“What do you think about the effectiveness of liberal arts programs in shaping one’s career?”

I think liberal arts programs can be effective in shaping one’s career, especially in the long term. They don’t train students for one specific job, but they build transferable skills. For example, when I studied liberal arts subjects like history and philosophy, I learned how to analyze information and communicate ideas clearly. Those skills later helped me adapt to different academic and work situations. So while the benefits may not be immediate, liberal arts programs can support flexible and sustainable career development.

Hi, I completed a Master’s program at Purdue University, where I specialized in test design and assessment effectiveness. My academic focus was English-language standardized tests, including the TOEFL, IELTS, ACT, SAT, and GRE. I began writing these articles because, when I was preparing for the SAT and GRE myself, I found few resources that explained the tests in a systematic and practical way. My goal is to create materials in which solving questions naturally builds the background knowledge needed for the exams, helping learners manage both content and strategy more effectively.