
動名詞と to不定詞 の違いを分かりやすく
動詞が動名詞を取るか、それともto不定詞を取るか
英語では、一部の動詞は動名詞、もしくはto不定詞のどちらかのみを取ります。直感でどちらを置くべきか判断できないこともあり、多くの英語学習者にとって悩みの種の一つです。
動名詞と to不定詞とは、簡単に言えば以下の形の表現を指します。
- 動名詞: 動詞に ing が付いた単語。動詞として機能しなくなり、主に名詞のように働く。
- to不定詞: to に動詞の原形が続く表現。文脈によって3つの意味を持つ。
動詞によって 動名詞のみが後ろにくるもの、to不定詞が続くもの、あるいはどちらも使える場合があります。動詞毎に決まっているため、究極的には暗記する必要があります。
しかし、動名詞と to不定詞にはそれぞれ異なるニュアンスがあり、そこから動名詞とto不定詞のどちらが、ある動詞に相応しいのか判断できるケースが多くあります。
たとえば、動名詞には「過去志向のニュアンス」があります。そのため「既に/昔に何かしたこと」を示す動詞と相性がいいです。動詞 finish が良い例です。finishは「終えたこと」のみに使える動詞なので、既に行なった行動を表す動名詞とセットで使われます。
I finished reading the book.
一方で、to不定詞には「未来志向のニュアンス」があります。これから行うこと、また行っていないことを暗に示す動詞との相性がいいです。
I decided to leave early.
もちろん、全ての動詞をこのようにシンプルに判別することはできませんが、感覚としてこれが通用する動詞は非常に多くあります。基本的にはこのルールで考えて、例外的な動詞のみ暗記で対応すると効率的です。
ここからは、まず動名詞と to不定詞の意味と基本的な使い方を確認していきましょう。
動名詞(Gerund)とは?
動名詞は「動詞にing」でつくられ、文中で名詞として使われているものを指します。重要なルールとして、いったん動詞が動名詞になると、それは動詞としての機能を失い、文中で名詞として働きます。
She is interested in learning Spanish.
- 主語: She
- 動詞: is
- 前置詞句: in learning Spanish
前置詞の後ろに持ってこれる単語は名詞か動名詞なので、この文では “learning” が動名詞として使われていることが分かります。
to不定詞(to-infinitives)とは?
to不定詞は「“to” + 動詞の原形」で作られる表現です。注意点として、ここで使われる “to” は、前置詞の “to” とは文法的に別物ということはおさえておきましょう。
前置詞の “to” の後ろには、名詞または動名詞などの名詞に相当する単語が続きます。一方で、to不定詞の “to” の後ろには必ず動詞の原形が続きます。
to不定詞の形
to不定詞は、次の形で作られます。
“to” + 動詞の原形
to不定詞は文中で主に次の3つの働きをします。
- 副詞的用法:動作の目的を表す
- 形容詞的用法:名詞を修飾する
- 名詞的用法:名詞のように働く
では、それぞれの使い方を例文で見ていきましょう。
副詞的用法:動作の目的を表す
I went to the library to study.
この文では “to study” が “went” という動作の目的を説明しています。「なぜ図書館に行ったのか」を表しています。
動詞に追加情報を与えているため、ここでの to不定詞は副詞のように働いています。
形容詞的用法:名詞を修飾する
She needs a quiet place to work.
この文では “to work” が名詞 “place” を修飾しています。「どのような場所が必要なのか」を説明しています。
名詞に追加情報を与えているため、ここでの to不定詞は形容詞のように働いていると考えられます。
名詞的用法:名詞のように働く
To learn a new language takes time.
この文では “To learn a new language” が文の主語になっています。英語では、主語になれるのは名詞、または名詞のように働く表現だけです。そのため、この to不定詞句は名詞のように働いていることが分かります。
「新しい言語を学ぶことには時間がかかる」という意味になります。
動名詞とto不定詞のニュアンス
動名詞とto不定詞は、動詞の後ろに置かれたときに異なるニュアンスを持ちますが、この違いが理由で、一部の動詞には動名詞、もしくはto不定詞が続きやすくなります。
この違いを理解しておくと、なぜ特定の動詞が動名詞やto不定詞と相性がよいのかが見えやすくなります。
- 動名詞:動詞を、実際の活動・経験・すでに行われていることとして表しやすい
- to不定詞:動詞を、計画・目標・目的・まだ実現していないこととして表しやすい
たとえば、動詞 “enjoy” の後ろにはto不定詞を置くことができず、動名詞が続きます。これは “enjoy” が未来志向の表現と相性が悪く「既に行なったこと」を表す表現と相性が良いからです。
動名詞だけを取る動詞、to不定詞だけを取る動詞
動詞の中には、後ろに動名詞だけを取るものがあります。一方で、後ろにto不定詞だけを取る動詞もあります。ここではそれぞれのパターンを例文で確認していきましょう。
She avoided answering the question.
この文では、動詞 “avoided” の後ろに、動名詞 “answering” が続いています。“avoid” の後ろに別の動詞を続ける場合、その動詞は動名詞の形にする必要があります。
He decided to leave early.
この文では、動詞 “decided” の後ろに、to不定詞 “to leave” が続いています。“decide” の後ろに別の動詞を直接続ける場合、その動詞はto不定詞の形にします。
The university plans to expand the library next year.
この文では、“plans” の後ろに to不定詞 “to expand” が続いています。“plan” は「これから行うことを計画する」という意味を持つ動詞です。図書館の拡張はまだ起きておらず、計画の目標として示されています。
そのため、“plan” の後ろには、これから行う内容を表す to不定詞が続くことが自然です。
